『ニセ科学』を誰でも簡単に見抜く方法をご紹介しちゃいましょう!
「あの有名人も使っている◯◯水は、あなたの生活の質を向上してくれます!」
「お肌が気になるそこのアナタ!このサプリを続けるだけで20歳若返り!!」
現在はSNSが発達したおかげで "情報" を手に入れることが容易になりました。美味しいご飯屋さんなどの"有益な情報" がたくさん舞い込んできていて、ありがたい限りですよね!
ただ、『光があれば影がある』というように"無益な情報" …いやむしろ、"クソ超絶アルティメットスーパー害悪な情報" とでも言ったほうが良いでしょう、そんな情報もSNSなどで多く見かけるようになりました…
この記事の一番初めの言葉と似たものを見かけたことはありませんか?
いわゆる『ニセ科学』を使った詐欺商品を販売するときの "謳い文句" ってヤツです。
(疑似科学、エセ科学とも言います)
知識のない人を "科学" を使って騙し、汗水垂らして稼いだ金をむしりとり、最終的には心身を荒ませる…
イチ科学者として、こんなの見過ごせるわけないじゃないすか…
というわけで今回は、科学知識がない人にも簡単に『ニセ科学』を見抜くための "審美眼" を授けたいと思います!痒いところまで手が届くように内容大盛りで書こうと考えているので、記事を何個かに分けようと思います。
"審美眼" を手に入れて浮いたお金は、ぜひ美味しいご飯屋さんで使ってくださいね!
初めは『正しく疑う』というスキルを覚える
「えー?疑う??そんなこと私だってやってるよー」
と言われそうですが、実は結構な人が違う方向にスキルを使っています…
これは何をするにも大切なことなのでぜひ覚えてください!
『疑う』とは、ホントマジそのまんまの意味で『疑う』です!(語彙力)
でもそう言うと大抵の人は、「私はちゃんと疑ってますよ!」と答えるでしょう。
多分本当に皆さん疑って色々調べてくれてると思います!
ですが!ここに大きな落とし穴があるんです!
例えば、「あの有名人も使っている◯◯水は、あなたの生活の質を向上してくれます!」という謳い文句でお馴染みの◯◯水を『疑う』としましょう。
疑いを解決するために、多くの人はネット検索を利用します。
では、検索欄にどんなワードを皆さんなら入れますか?
【◯◯水 効果】
【◯◯水 有名人 レビュー】
【◯◯水 ◯◯ 体にいい】
こんな感じじゃないですかね…?
ニセ科学情報をさらに肯定しちゃってどうするんですか!!
こんなの詐欺商品売ってる人の思うツボですよ!
実際に上記のように検索すると、トップには何十、何百の「これ最高!マジいい!」意見が面白いほど出てきます。当たり前ですやん、そんなんでバレたら商売にならないですもん。
こうして「こんなに肯定意見があるから良い商品ね!」と、錯覚を起こして購入に至るわけです。
では、どうすればいいのか?
少し検索ワードを変えてみましょう。
【◯◯水 効果なし】
【有名人 宣伝 なぜ?】
【◯◯水 販売元 会社】
このように否定意見を検索してみるのはいかがでしょうか?
こうするだけで、その商品の否定意見を見ることができ、よりどちらが科学的に信頼できるかを考えることができます。
これが『正しく疑う』の根幹になりますね!
ただとても恐ろしいことに、最近のニセ科学商品は否定意見で調べても、最終的に肯定意見に辿り着くようなサイトに誘導されますのでお気をつけて…
(ここまで手が打ってあるのかと戦慄しています…)
怪しい商品は『肯定』と『否定』を比べる
怪しい商品を『正しく疑う』とは "『肯定』→『否定』を調べる" と言うことになります。
しかし先ほども言ったように、最近のニセ科学商品販売者は『否定』を調べられることも想定済みなので、すでにネットに工作をしてあります。
では、どのようにして深く調べれば良いのか…?
答えは『1個ずつ要素を調べていく』になります!
どういうことかわからないと思いますので、◯◯水くんの事例で考えましょう!
「あの有名人も使っている◯◯水は、あなたの生活の質を向上してくれます!」
ここでの要素は『あの有名人』『◯◯(成分)』『生活の質』ですね!
そしてこの要素を以下のように連想していきます。
要素1:『あの有名人』
→ その有名人って誰?
→ その人って科学の知識あんの?
→ なんで有名人みんなこの商品知ってんだろ…?
要素2:『◯◯(成分)』
→ ◯◯ってどんな成分なんだろう?
→ ◯◯って体にどんな働きするの?
→ ◯◯って気体なのに水の中に溶けるのかな?
要素3:『生活の質』
→ ここで言う生活の質ってなんのこと?
→ そんな良い商品がなんで製薬企業から出てないの?
→ 誰が「生活の質が上がった!」って言ってるんだろう?
と、思いつくことを読者さんなりに考えて1個ずつ調べていくのです。1個の要素に絞って検索していくとニセ科学商品販売者の手が及んでいない、健全な情報に辿り着けます!
そんな健全な情報を調べていくうちに胡散臭さの正体、この手の商品のカラクリが手にとるように分かってきます笑
"自分で多角的に、そして徹底的に調べる" という行為が重要なのです。
これが騙されないための第一歩と言えるでしょう!
と言うか、「胡散臭い話だなぁ」と感じれた時点でほぼ勝負は決していて、皆さんの危険察知スキルは100%に近い確率で発動していますよ!
この訓練を続けていると、ニセ科学商品のホームページとかブログを3秒くらい見た瞬間、危険察知スキルが働くようになるのでぜひ身につけてくださいね。
まとめ
今回は『ニセ科学』を誰でも簡単に見抜く方法をご紹介しました。
ただ、先にもお話しましたが、まだまだ見抜く方法がございますヨ!
上記の知識だけだとまだ迷ってしまうところがありますので、さらに追加で記事を書いていこうと思います。
全ての考え方を身につけたら99.9%騙されることはなくなりますので、ぜひ美味しいものを食べに行ってください。
それでは自分も、イタリアンでも食べに行ってくるとしましょう!
ウイルスに対して薬が創られていない事情、知りたくないですか?
『あなた〜の風邪に狙いを決めて、ベ・◯・ザ・ブロック♪』
これは誰もが知ってる、とあるCMソングですね。
『風邪を引いたらベ◯ザブロック飲めば治るから平気だろ!』と、親や上司なんかに言われた人も多いでしょう。
しかし、それを鵜呑みにしてしまったアナタ……残念ですが……
【あなたはすでに洗脳されています】
……
おっとすいません、柄にもなく胡散臭い陰謀論者のようになってしまいましたが、私はまったく怪しいものではありませんよ。(怪しさ倍増)
流石に【洗脳】は言いすぎましたが、【勘違い】はしているかもしれません。
それは何かというと、"風邪は薬で治せない" と言うことです。
つまりこれが意味するのは、"ウイルスに対して薬は作れない" と言う非常に大切なことです!
このことは重要なことで、新型コロナウイルスに対する治療薬が開発されない理由にもなります。
「はぁ?でも俺、風邪薬飲んで風邪治ってるんだけど?」
と、野次が聞こえてきてるので、早速これについて解説していきましょうか。(幻聴)
それでは、みなさんをプチ薬学の世界へご招待します!
風邪薬とは一体なんなのか?
普段フツーに生活していると、時たま風邪を引いてしまうものです。
風邪はどうして引いてしまうのか、と言いますと…
『微生物が、喉や鼻の上気道などの粘膜に感染し、急性の炎症を起こすため』です。
そして、この微生物の約80~90%以上が "ウイルス" を、残りは "細菌" を指しています。
『微生物』『細菌』『ウイルス』の違いが分からない方は、以前のブログで書いていますのでぜひ覗いてみてください↓
なので大雑把に言い換えると、
『風邪』=『ウイルスが喉や鼻に感染して炎症を起こしている』
と考えてもいいでしょう。
では、風邪を引き起こすウイルスの種類はといいますと、ライノウイルスを始め、アデノウイルス、コロナウイルス…と…
その数なんと、200種類以上あるんですね!!!
ムリムリムリ!!バカやん!!多すぎやんwww
そうなんです!呆れるほど数が多くて枚挙にいとまがありません。
いやぁ、こんな種類の多いウイルスに対して効く風邪薬はすごい…!
と、思ってしまいそうですが、ここで一部の風邪薬の成分を見ていきましょう。
まだ色々あるんですが、今挙げたものをよく分析してみてください。
どこに『原因であるウイルス君をぶっ潰します』って成分がありますか!?
ないんですよ!つまり風邪薬を要約すると…
『あなたの辛い風邪の諸症状は抑えますから、原因であるウイルスは自分の免疫でなんとかしろや♡』
って言ってるんです。
これが "風邪薬" の真実なのです…(陰謀論者ではない)
ウイルスに対しての薬が少ない理由
ではなぜ『原因であるウイルス君をぶっ潰します』という成分はないんでしょうか?
これは "ウイルスの構造" にヒミツがあるんです。
前回の記事で "ウイルスの構造" は、カプシドやエンベロープなどの簡単な構造でできていて、決まった形がないと述べました。(分からない方は、上記の過去記事を読んでみてください)
"簡単な構造でできている" + "決まった形がない" + "薬の開発コスト"
が、最大の原因なのです!
①"簡単な構造でできている"
ウイルスは、カプシドやエンベロープなどの簡単な構造なために、『薬で破壊できそうな場所が少ない』のです。
しかも生物の細胞の機能を乗っ取って自分を増やすので、『その生物の細胞には毒性がないもの』である必要もあります。
故に薬になる化学物質が限られてしまうのです。
②"決まった形がない"
さらにウイルスには決まった形がなく、多様性があります。
例えば、カプシドだけのウイルスもいますし、スパイクという部品がくっついてるウイルスもいます。加えて、大きさも、構造に使ってる材料も違います。
『ウイルスは千差万別』なのです。
なんとか薬を創ってもウイルスの形、大きさ、材料が違えば途端に効かなくなります…
この要因も出てくると、本当に薬を探すのが超大変なのです…
③"薬の開発コスト"
この話をし始めると、キリがないのでサクッといきますが、
みなさん、1つの新薬を開発するのにどれくらいコストがかかるか知ってますか?
開発日数:約15年(世に出るまで)
開発費用:数百億円~数千億円
薬になる化合物の発見確率:0.005%以下
上記の要因に加えて、さらにこんな無茶苦茶な労力が加わるのです…
しかも大抵の風邪は自分の免疫で治っちゃうんですよ??
そりゃ誰も薬つくらねぇよ!!!!
と、以上が誰しも納得のウイルスに対しての薬が少ない理由となります…笑
ウイルスに対する人類の最終手段
では、ウイルス感染に対して人間はどのような策を講じているんでしょうか?
簡単にご紹介しましょう。
まず1つ目は、風邪薬などの『対症療法』です。
原因であるウイルスを殺すのはあくまで自分の "自然免疫" ですので、風邪の諸症状を抑える風邪薬は自分を『辛くないよ!』と騙している薬に過ぎません。
いいですか、風邪の特効薬は "しっかり休むこと" であることを忘れずに。
(薬は適材適所で使いましょう)
2つ目は、『ワクチン』です。
自然免疫には "一度倒した相手の情報を記憶する機能" があります。だったらウイルスが体に侵入してくる前に、体にウイルスの一部を入れて模擬戦をさせれば良いのです!
模擬戦をすることで免疫が戦い方を記憶し、万が一感染してもスムーズに倒すことができます。
これが俗にワクチンと言われるもの効果ですね。
3つ目は、ウイルスを直接殺す原因療法『経口薬』です。
さっき抗ウイルスは開発が難しいといいましたが、創れないわけではありません!
実際に抗インフルエンザウイルス薬はあるわけですしね。
なぜインフルは薬があるのかと言うと、『致死性が高い超絶ヤベェウイルス』だからです。要は、人類を脅かすブラックリストに入ったウイルスは薬の開発がされます。
『インフル、てめぇは人類に喧嘩を売り過ぎた…お前は特別に薬で殺す!』
という人類の強い殺意があったから生まれた薬といってもいいでしょう笑
まとめ
少し大雑把に解説してしまったところもありますが、抗ウイルス薬が簡単に作れいない理由が少しでも理解していただけたでしょうか?
パンデミックを起こしている新型コロナウイルスのワクチンはすでに開発され、エゲツない有効率のある最強ワクチンが光速で開発されました。
今は世界中のエリート研究者が、必死になって経口薬の開発を行ってくれていると思います。(新型コロナはブラックリストには入ってると思うので…笑)
なので、研究者のみなさまを応援しつつ、僕らは正しい薬の使い方、そして情報の取捨選択をしていきましょう!
それでは〜。
おまけ:YouTube動画
風邪薬の話を動画でみたい方はこちらからどぞ!
凶悪化し続けるウイルス…変異株… その仕組み、こっそり教えましょう。
「た…大変です!!コロナウイルスの新しい株、【δ(デルタ)】が確認されました!」
最近のNEWSと言えばずっとこんな話題…気が滅入りそう…
いつになれば、『今日のわんこ3時間スペシャル』みたいな平和なNEWSを放送してくれるんですかね…?(絶対にない)
余談はさておき、みなさん "ウイルスの変異株" という言葉は既にご存知ですよね?
この記事を書いている今現在は、コロナウイルスの変異株【δ株(デルタ株)】が猛威を奮っています。
δ株で "ウイルスの変異" が穏やかになっていますが…そもそも…ね…
「ウイルスの変異ってなによ!?」
「何で変異すんのよ!?」
って思いませんか!?しかもソコ教えてくれないし!!
と言うわけで今回は、"なぜウイルスは変異するのか" についてこっそりお話しします
なぜこっそりかって?
(ウイルスくんが近くで聴いてたら…どうするんですか…ボソッ)
生物が持つシステム "転写" "翻訳" とはなにか?
僕らがこうして毎日何事もなく生きていけるのは、"細胞" が "細胞分裂" をして、体の成長や機能をアップデートしてくれてるからです。
前回の記事で "細胞分裂" を行うには、細胞の設計図である "DNA" が必要だと言いました。
もし読んでない方がいたら、こちらをどーぞ
tunamayon.hatenablog.com
DNAは、体全ての設計図を収納してる、言わば『本のようなもの』です。
作りたいパーツ(タンパク質)の設計図が欲しいときは、RNAという形で本の中からコピーを行います。
このRNAを読むことによって、パーツを大量生産するんですね!
(正確には "mRNA (messenger RNA)" と言いますが、ここではRNAと言います)
この過程に生化学の専門用語があります。
DNA→RNAの過程 : "転写"
RNA→パーツ(タンパク質)の過程 : "翻訳"
これを覚えておけばドヤれるので、覚えておくといいかもしれませんね!
ちなみに、
DNA→DNAの過程 : "複製"
と言い、この3つの過程のことを合わせて "セントラルドグマ" と呼びます。
中二病なので自分は速攻覚えた記憶があります笑
実はこの "転写 → 翻訳" という流れは、超絶ウルトラ大事な作業です。少しでもミスったら異常なパーツができてしまい、重篤な病気(ガンとか…)になってしまうかもしれません。
だから生物には、超絶ウルトラ高性能のエラーチェック機能が搭載されています。なので、大抵のコピーミスは取り消すことができるんです。(まじ出木杉くんですね)
ここで本題、ウイルスくんです。
彼らは『自分で自分を増やせないクソザコ』なので、"転写 → 翻訳" のシステムを持っていません…
このシステムを持っていないので他の生物に頼っているのですが、これがウイルスの変異を起こす最大の理由になっています。
次のパートで詳しくお話しします。
ウイルスが持つ独自の機構 "逆転写"
ウイルス達は、僕ら生物とは違い『"DNA" か "RNA" のどちらか一方しか持ってない』と前回の記事で述べました。
"DNAを設計図とするウイルス" は、生物の細胞内に侵入するとその機能を奪い取ります。奪い取ると…
ウイルスDNAを細胞に入れる → 細胞の機能を奪ってたくさんのRNAを作る→ ウイルスパーツを大量に作らせる→ 他の細胞の機能を乗っ取る→ 繰り返し…
というふうに、細胞を働かせます。
この時、使ってる機能は "生物が持つ高性能の機能" なのでコピーミスが起こりにくいのです。
大問題なのは、"RNAを設計図として持つウイルス" なのです。
生物には "RNA→DNA" とか "RNA→RNA" を作る機能はありません。
しかも "DNA" を持っていないので、"RNA" を大量に作ることもできません。
なので、RNAウイルスくんが自分で持ってきた、たった1枚の設計図から何日も何年も時間をかけてチマチマ作っていたら…
病気になるくらいの大量のウイルスができるのに、死ぬほど時間がかかります!!
「さすがにそれは非効率すぎるだろ!!」
いくらウイルスくんもそれは分かってるようで、生物ができない "RNA→DNAの過程" は自分でやってしまいます!
その過程を、『転写の逆のこと』をしてるので "逆転写" と言います。
この "逆転写" が大問題で、クソザコのウイルスくんがやるわけですから、『コピーミス』が頻発します!!!
し、か、も
エラーチェック機能なんてウイルスくんが搭載してるわけないので、『コピーミス』をほったらかしにします!!!
なんて無能なんだこいつら…
ん…?待てよ?でもなんで『コピーミス』が起きると変異するんだ…?
次で解説しましょう。
ウイルスの変異は『コピーミス』にある!
ウイルスの情報を暴けば暴くほど無能な存在であることが分かって、こんな奴らに翻弄されてる人間が惨めに思えてきました…が、
果たして本当に無能なんでしょうか?
例えば、ウイルス設計図の中に『人間の細胞に5秒で侵入できる鍵』というものがあるとします。もし"逆転写" が正確に行われ、さらにエラーチェック機能が搭載されてたら、次に作られるウイルスも『人間の細胞に5秒で侵入できる鍵』を持つことになりますよね?
しかし、実際はエラーチェック機能は搭載されていないので、"逆転写" で『コピーミス』が起きて『人間の細胞に1秒で侵入できる鍵』が作られてしまったらどうでしょうか…?
あ…凶悪になった。
これが "ウイルスの変異" なんです!簡単でしょ?
もちろんウイルスは様々な『コピーミス』をするので、『人間の細胞に10秒で侵入できる鍵』、『人間の細胞に1日で侵入できる鍵』なんてものも作りますが、これらは今のウイルスより劣った性能なので自然淘汰され消えます。
結果、その種にとって凶悪性能になったものが残るカラクリになってたんです。
もちろん、生物のエラーチェック機能も100%ではないので、DNAウイルスも変異をしますが、RNAウイルスの変異のスピードには遠く及びません。人間も同様にエラーチェック機能が見逃すと "ガン" なんて病気につながってくるわけです。
まとめ
この世の生物には様々な『種の保存の仕方』があります。
ウイルスは生物ではありませんが、『あえてコピーミスをするシステムを構築する』ことによって種を保存しているのかもしれませんね!
(無能とか言ってスマン)
「下手な鉄砲、数打ちゃ当たる」とはよく言ったものですが、これほどまでにその言葉を実感できるものはないでしょうね。
いや、そんな生やさしいものじゃないな、「数の暴力」といったらいいのか…
【人類の歴史は、感染症との闘いでもある】
数年…数十年後にはまた、人類は細菌やウイルスと戦うことになります。
専門家じゃない自分たちの武器は "情報" です。
"情報の真贋" を見極めて、この世を巧みに生き抜いてくださいね!
おまけ:YouTube動画
この話はYouTubeでも上げてるので、気になる方は是非見てみてください!
『 ”ウイルス” ってなに?』って言われたら答えられますか?
みなさん、「ウイルスってなんなの?」って聴かれたら何て答えます?
“インフルエンザウイルス”、”ノロウイルス”
最近なら、耳にタコができそうなほど聴いた”新型コロナウイルス”
しこたま ”ウイルス” って言葉を聞いてるのに、答えられる人はそう多くありません。
いいんですよそれで。だって…
「学校で教わってないもん!!!」
でも、iPhoneのFace IDも機能しなくなってしまった今、少しでも敵の情報が知りたい方は多いと思います。
そこで今回は、簡単にウイルスのお話しをするので、
要点だけでも持ち帰ってくださいね!
"ウイルス" とは何者なのか?
先程の「ウイルスってなんなの?」という質問の答えの例としては…
「細菌の一種だよ!」とか「微生物じゃないかな?」
と、言ってる人を見かけたことがあります。
ああ…やっぱりごっちゃになってる…
仕方ないです、自分も詳しくは勉強するまで知りませんでしたもの!
ここで押さえておきたいポイントは
“微生物” とは『目に見えない小さな生物の総称』です。
『顕微鏡でしか見えない奴ら』くらいの認識でいいです。
その ”微生物” の1つが 、”ウイルス” であり ”細菌” です。
大事なのは ”ウイルス”≠”細菌” ということです!
ココが大事!マジテストでるよ!!(何の?)
”お酒” ってひと口にいっても、いろんな種類ありますよね?それと同じです。
"ウイルス" と "細菌"の違い
さぁ、ここからは敵の情報を暴く諜報戦です…
先ほど ”ウイルス”≠”細菌” と言いました。
では一体何が違うのか?
ウイルスの特徴を結論から言うと…
①大きさが300nm以下であること
②偏性寄生性
③設計図は "RNA" か "DNA" のどちらか一方
④構造は "カプシド" / "エンベロープ"
「ハイ出た〜!専門用語!!キショ!!」
と、言われそうなので、解説してきます(汗)
①大きさが300nm以下であること
微生物なので目には見えませんが、もちろんウイルスくん達の世界にも、当然大きさがあるわけです。
その大きさが、300nm (ナノメートル) 以下であることが、 "ウイルス" と "細菌" の違いです。
(まぁ、ミミウイルスとかいう例外もあるんですが…)
例を挙げると、
【ウイルス代表】インフルエンザウイルス:80〜120nm
【細菌代表】大腸菌:1000nm〜2000nm
めっちゃ大きさ違いますよね?
ウイルスくん、クソ小さいんですよ…
細菌と比べて10~100倍小さいと言われています。
そりゃウイルスくんからすると、マスクなんて穴ぽこだらけですよ笑
②偏性寄生性
5文字の専門用語…
大丈夫!!読み方は「クソザコ」で構いません!(テストでは書くな)
みなさんもご存知の通り、我々人間の体は "細胞" でできています。
毎日せっせと "細胞" が "細胞分裂" してくれてるおかげで、今日も生きています。
これは細菌も同じです。
細菌は "単細胞生物" と言って1つの細胞でできていますが、立派に細胞の構造を持っていますので、"細胞分裂" することで数を増やしています。
つまり細菌は、『自分で自分を増やせる』のです。
ウイルスは違います!!
ウイルスは "細胞" という構造を持っていません。なので、動物の "細胞" の機能を借りることで自分を増やすのです。
つまりウイルスは、『自分で自分を増やせない』のです!
"誰かの力を借りないと生きていけない"
これを "偏性寄生性" と言います。
だから「クソザコ」って言ったんです笑
(まぁそれがウイルスくん達の生き残り方なんですけどね)
ちなみに、『自己複製できる』と言うのが "生物" である条件なので、 "ウイルス" は厳密には生物ではないと言われています。
(だから微生物であるかもどうかも怪しい…)
なので、生物と物質の中間的な存在と覚えておいてください。
③設計図は "RNA" か "DNA" のどちらか一方
みなさん、「設計図ないけど棚作って」って言われたらできますか?
無理ですよね?どうぶつの森でもDIYすんのに設計図は必須ですよね??
そう、何かを作る時、必ず設計図が必要です。それは細胞だって同じこと。
だから人間や細菌は "DNA" という自分の設計図を持ってます。
この設計図には、色々な部品の情報があります。あまりにも部品の数が多いので、その中から必要な設計図を "RNA" というものにコピーして使います。
つまり、人間や細菌は『"DNA" も "RNA" も持ってる』わけです。
しかし、ウイルスくんは何がしたいのか、どっちか一方しか持ってません…
この"DNA" か "RNA"の設計図を、寄生した生物の細胞に持ち込み
「ちょっとこの設計図を元に私の部品作ってくださいヨォォ!!」
と言って、無理矢理作らされるわけです。
勝手に体に入ってきて、勝手に製造工場にされる…
金くらい払えこのクソ野郎が!!!
④構造は "カプシド" / "エンベロープ"
"細胞" の中は、まるでお菓子のバラエティパック。
ミトコンドリア、リボソーム、リソソーム、ゴルジ体、核小体…
頭痛くなってきたのでやめますが(笑)、とにかくいろんな機能を持った器官がいっぱい入ってます。
"細胞" は、生物である程度決まった形があります。
しかし、 "ウイルス" くんは "カプシド" という殻や、 "エンベロープ" という膜に、設計図が包まれただけで出来た存在です。
悲しい…悲しいなぁ…(ドルマゲス)
部品が少なすぎて、ミトコンドリアくらい分けてあげたくなってきました。
ただ、 "ウイルス" くんには "決まった形" と言うものがあまりありません。
これが超絶厄介で "決まった形" がないからこそ、薬を作るのが困難なのです。これについては、また別記事でやりたいと思います。
まとめ
『 ”ウイルス” ってなに?』って言われたら、上記の話を自分なりに理解して答えられたら100点だと思いますよl
では次は、『なぜウイルスは変異して凶悪になるのか?』『なぜウイルスに対しての薬の開発が難しいのか?』なんてお話をノンストップでしたいところですが!!
どうやら頭パンク寸前の音が聞こえるので、今日はここまでにしましょう。
(自分が頭パンクしそう)
それでは、次の記事でお会いしましょう!
おまけ:YouTube動画
この話はYouTubeでも上げてるので、気になる方は是非見てみてください!